【NBA】ヒーローが手術実施でシーズン序盤約16試合を欠場の見通し

・タイラー・ヒーロー（マイアミ・ヒート）が左足首と足の手術を受け開幕に間に合わないとAP通信が伝えた

・手術は後方インピンジメント症候群（足首の骨や組織の圧迫による症状）の修復で90分間行われた

・オフシーズン中から患部に違和感があり、ここ数週間で症状が悪化した

・ヒートは9月30日にキャンプを開始し、10月22日にオーランドで開幕戦を迎える

・8週間の欠場なら少なくともシーズン序盤の約16試合を欠く可能性が高い

・昨季のヒーローは平均23.9得点とキャリア最高を記録し、自己最多の77試合に出場して初のオールスターにも選出された

・スリーポイントコンテストでも優勝し、FG成功率47.2%、3P成功数平均3.3本、アシスト平均5.5本も自己最多を更新した

・40得点超の試合も3度あり、キャリア全体の通算は4試合となった

・ただし足首や足の怪我は過去にも多く、キャリア前半4シーズンは毎年15試合以上を欠場し、2023-24シーズンは40試合を欠場した

・ヒーローは今季年俸3100万ドルで4年総額1億2000万ドル契約の3年目を迎え、来月から延長契約交渉が可能になる

・契約延長がまとまれば3年1億5000万ドル近い新契約の可能性があり、来夏には4年2億ドル超の延長交渉の選択肢もある
 

まず大きく目立ったのは「もうタンク（意図的に負けて上位指名権を狙うこと）だ」という声だ。ヒーローが戦線を離脱することで、勝負どころの得点源を欠いたヒートは苦しいスタートになるとの見方が強い。中には「どうせ開幕戦はマジックに負けるのが恒例」と揶揄する声もあり、毎年のように開幕でつまずく姿を予想する意見もあった。さらに「ファンが第3Qで帰っていくのを楽しみにしている」という皮肉や、「試合開始は観ずに後半から来る」といった観客動向に対する冗談も飛び交った。

一方で「マイアミにはまだドルフィンズやパンサーズがいる」とスポーツ全体で盛り上がる声もあったが、「パンサーズは実際にはマイアミではなくサンライズにある」など、地元ならではの位置関係を突っ込む声も多く、フットボールやホッケーに話題をずらすファンもいた。

また「ヒートは本当にタンクしたことがあるのか？」という議論も起こった。多くのファンは2008年のシャックとウェイドの時代が終わった頃にパット・ライリーが意図的に負けを選んだと指摘し、「2003年も狙ってタンクしてウェイドを獲得した」という意見も出た。ライリー本人が「1度は意図的にタンクした」と後に語っていることもあり、ヒートが「カルチャー重視の勝ちにこだわるチーム」というイメージと、実際の歴史とのギャップをめぐって意見が分かれた。

今回の手術に関しては「なぜもっと早くやらなかったのか」という疑問も多く出た。これに対し「手術は最終手段で、まずはPRP注射やステロイド注射で回復を試みるのが普通だ」と医学的な事情を説明する意見があり、実際ヒーローも夏以降に複数の治療を試したが改善せず手術に踏み切ったと解説する声もあった。「血流の悪い箇所は自然治癒が難しいからPRPを試すのは理解できる」「残念ながら効かなかった」と、冷静に経緯を説明するファンもいた。

一方で「情報が急に出て驚いた」という反応も多く、「オフシーズンは欠場や制限が表に出ないから症状が分かりにくい」とする意見があれば、「もっと早く知らせてくれれば数週間は憶測で盛り上がれたのに」と冗談交じりの不満を口にする声もあった。

さらに今後の補強や再建をめぐる議論も盛り上がった。中でも「アンドリュー・ウィギンズのトレード話」が熱く語られ、「将来のレイカーズ行き」「ウォリアーズ復帰」「バックス行き」など憶測が飛び交った。レイカーズファンの間では「八村を出してまで獲る価値があるのか」「シューティングを失うのは痛い」と慎重派と、「ウィングディフェンダーとしての役割は必要」と積極派で意見が割れた。また「ウィギンズは過去に本気で取り組まない姿勢を批判されたが、ウォリアーズやヒートでは高い貢献を見せた」と再評価する声もあり、彼の価値をめぐる見解は真っ二つだった。

ドラフトに目を向ける声もあり、「A.J.ダイバンツァを獲得するためにタンクしよう」「ダリオン・ピーターソンやクリス・セナックJr.も面白い」と、来季以降のスター候補を期待する意見も散見された。「唯一の希望は来年のドラフト」と語るファンもおり、短期的な不安と長期的な期待が入り混じっていた。

総じて、タイラー・ヒーローの手術はヒートにとって大きな痛手であり、シーズン序盤の厳しい戦いが予想される一方、ファンの間ではタンク容認、補強議論、ドラフト期待など、多様な受け止め方が広がっている。