【NBA】32チームに拡張ならウルブズが東地区に移動の可能性も？

この再編によって、レブロン・ジェームズ、ステフィン・カリー、ヤニス・アデトクンボ（ミルウォーキー・バックス）、ニコラ・ヨキッチ（デンバー・ナゲッツ）らがより多くのファイナル出場チャンスを得るのでは、という声もある。カンファレンスのバランスが変われば、プレーオフまでのルートも大きく変化し、これまでファイナル進出の壁となっていた西地区の過密状況が緩和される可能性がある。

一方で、ミネソタが東へ移るべきか、西にとどまるべきかは意見が分かれている。地理的にはミネソタよりもメンフィスの方が東寄りにあるが、メンフィスはニューオーリンズ（ペリカンズ）やヒューストン（ロケッツ）などとの地域的なつながりが深く、西地区にとどまる方が自然という意見も多い。また、ミネソタにはミルウォーキー、デトロイト、シカゴといった中西部のチームとのライバル関係が期待されており、東に移ることで新たな因縁が生まれるという見方もある。

現行のイースト／ウエスト体制そのものを廃止して、NFLのように4地区8チーム制にすべきだという大胆な提案も見られた。これにより、シアトル、ポートランド、サクラメント、ゴールデンステイトを含む「北西地区」、ロサンゼルス2チームとフェニックス、ラスベガスを含む「南西地区」など、地理的に整った構成が可能になるという。

また、ファンからは試合時間への要望も強く寄せられている。現在、ミネソタの試合が西地区扱いで遅い時間に始まることが多く、「子どもがいる家庭では平日深夜まで試合を観るのが辛い」という声や、「早朝から仕事がある大人には厳しい」との意見が目立つ。これが東地区に移れば、開始時間が1～2時間早まり、多くのファンにとって観戦しやすくなると期待されている。

このように、拡張と再編はただチーム数が増えるだけでなく、ファン文化や地域対立、新たなライバル構築、放送時間にまで影響を与える問題である。どの案が採用されるにせよ、NBAの未来に大きな変化をもたらす分岐点であることは間違いない。