【NBA】ファイナルのオンコート装飾撤廃の理由をコミッショナーが説明「滑るからやめた」

ニュース要約

■記事によると

・アダム・シルバー（NBAコミッショナー）が、NBAファイナル第3戦の中継前にESPNの番組「NBA Countdown」に出演し、オンコート・デカール（コート上の装飾シール）に関する批判について言及した

・一部のファンが、試合中継に挿入されたバーチャルなラリー・オブライエン・トロフィーの映像に違和感を覚えたことがSNS上などで話題になっていた

・この演出は、過去のNBAファイナルで使用されていたコート上の実際のデカールを模したもので、視覚的な演出として導入された

・しかしシルバーは「実はオンコート・デカールは10年前に廃止されていた」と語った

・理由として「一部の選手から、滑りやすいという苦情が寄せられていた」と安全面の懸念を挙げた

・その結果、リーグは実際のデカール使用をやめ、現在はテレビ中継上でのみバーチャル表示しているという

・シルバーは「最近の批判は目にしている。昔の雰囲気を再現したいというファンの思いは理解している」とも述べた

・続けて「今後もバーチャルで魅力的な演出を模索していく」と語り、改善の意向を示した

・デカールはかつてNBAプレイオフやファイナルで象徴的な装飾だったため、廃止後もその存在を望む声は根強い

"I've seen some of the chatter on social media about on-court decals. People don't realize, they went away a decade ago. There were claims, Kendrick knows…they were slippery…we're back to adding them virtually."

Adam Silver on no on-court decals during the NBA Finals. pic.twitter.com/YRhxLaR0TK

— Awful Announcing (@awfulannouncing) June 12, 2025

NBAが近年オンコートの「ファイナルズロゴ」を廃止している理由について、アダム・シルバー・コミッショナーの説明を受けても、ファンの間では強い不満が噴出している。

まず多くの人々が指摘するのは、「ロゴが滑りやすいから廃止した」という説明は表面的で、根本的な問題の回避に過ぎないという点だ。「スリッピーだというなら、他のロゴはどうやって処理してるのか」といった疑問や、「数十億ドルのリーグが滑らない素材のロゴを開発できないわけがない」とする声が多く上がっている。「風呂場に貼る滑り止めのシールの方が安全だろ」という皮肉まで飛び出した。

また、「ファイナルの舞台なのに“特別感”がない」とプレゼンテーション全体の貧弱さを問題視する意見も目立つ。「インシーズン・トーナメントではド派手な専用コートを各チーム分作るのに、ファイナルズではロゴすら出せないのは理解できない」との声や、「ペイントすればいいだけ。事前に中立デザインを作っておいて、出場チームが決まった段階で塗り替えればいい」と、実現可能な代替案も提示されている。

一方で、「ロゴがなくなったことを10年以上前から気づいていた」と指摘する人も多く、「今さら“知らなかったでしょ”みたいに言われるのは逆に失礼」と憤るファンもいた。中には「シルバーが就任した頃からプレゼンがつまらなくなった」とする意見や、「NBAカップには金をかけるくせに、ファイナルはコスト削減対象になってる」との批判も寄せられている。

こうした不満には「シルバーはスポンサー最優先で、ファンの求める伝統や演出には関心が薄い」という冷めた見方が背景にある。「ロゴがあることで広告枠が削られるからだろ」「結局は企業ロゴを優先した結果」などの声も多数見られ、NBAの現在の姿勢に対する根本的な不信感が表れている。

さらには、「フロアが分割式なのだから、センターのパネルだけ差し替えれば済む」「プレーオフ出場が決まった時点で準備すれば間に合う」「ペイントしてラッカーでコーティングすれば問題ない」といった、現実的な施工案もいくつも挙げられていた。つまり、ファンが求めているのは単なるデザインの懐古ではなく、リーグ最高峰の舞台にふさわしい演出とリスペクトだという共通認識が見て取れる。

全体を通して、現在のNBAファイナルが過去に比べて「記念碑的な演出に乏しい」「商業主義に傾きすぎている」といった不満が噴出しており、「ロゴ」という小さな象徴がそのフラストレーションの引き金になっていることは明らかだ。