【NBA】LACのYouTubeチャンネルが更新停止… メディアデーの映像が上がらない異例の事態に

・カワイ・レナード（ロサンゼルス・クリッパーズ）を巡るサラリーキャップ迂回疑惑の調査中、LACの公式YouTubeが突然沈黙した。

・メディアデーでカワイとローレンス・フランク（バスケットボール運営部門代表）が会見を開き、疑惑を全面否定した。

・フランクは「私たちは真実の全体像が明らかになることを歓迎する」と述べた。

・しかし、球団公式のデジタルチャンネルにはメディアデーやトレーニングキャンプの映像が一切掲載されていない。

・登録者約21.9万人を持つYouTubeチャンネルの最新動画は9月24日に投稿されたジェームズ・ハーデンの得点ハイライトのみ。

・NBAは現在、LACとカワイが外部企業Aspirationと結んだ4年2800万ドル契約が給与規定を回避していないかを調査中。

・カワイは「不正はない。調査は気にしていない」と強調した。

・フランクも「隠すことは何もない」とし、調査への全面協力姿勢を示した。

・会見内容はメディアなどで報じられているが、現時点でLAC公式YouTubeにはアップロードされていない。

NEW: Amid Kawhi investigation, the LA Clippers' YouTube channel suddenly went dark — just in time for Media Day.

Only team to do that.

Last year, they posted numerous Media Day press conference videos. pic.twitter.com/OuEni5uJjA

— Tom Haberstroh (@tomhaberstroh) October 2, 2025

まず多くの人が「これは怪しい動きだ」と受け止めている。メディアデーでローレンス・フランク球団社長が「我々はルールを理解している。真実が明らかになるのを望んでいる」と強調した直後に、球団の公式YouTubeがメディアデーやトレーニングキャンプの映像を一切投稿しなくなったことに「自分たちに不利な映像を隠しているように見える」との声が上がった。ここ数か月は平均して2日に1本のペースで動画を更新していたのに、調査が始まるタイミングで急に沈黙したことを不自然と感じる人が多い。

一方で、「スティーブ・バルマー（オーナー）はルールを破るような人ではない」という擁護も少なくない。「彼は愚かではない。わざわざ目立つ形で規約を回避するような真似はしないだろう」という意見や、「むしろ騙されてしまったのではないか」という同情的な声も目立つ。中には「バルマーは十分に賢いが、こうした複雑な仕組みには詳しくなく、詐欺師にうまく利用されたのかもしれない」とする意見もある。

さらに、批判の中にはNBAの統治そのものへの不信感も混じっている。「結局は大金持ちには罰が下らない。アダム・シルバー（コミッショナー）は大物オーナーに弱腰だ」「NBAはWWE（プロレス）と変わらないくらい演出まみれだ」といった辛辣なコメントや、「ルールは金持ちにはただの目安に過ぎない」という諦め混じりの声も多い。

一方で、皮肉やジョークでこの状況を揶揄する声も拡散している。「HOODWINKED, BAMBOOZLED, RUN AMOK…（騙され、惑わされ、やりたい放題）」「彼はSMACKELDORFEDされたんだ」などの誇張した言い回しで状況を茶化すコメントや、「Chewbacca defense（意味不明な主張で責任を回避する論法）」を持ち出すユーザーもいた。「OneDriveに隠してるから誰も見つけられないんだろ」など、マイクロソフトの元CEOであるバルマーをからかう投稿も目立った。

また、最近問題になったカーボンクレジットや環境関連の投資事業に絡めて「環境保護に熱心だから動画を消したのでは」「データセンターの排出削減のため」などと皮肉る声も出ている。過去にバルマーが関わったとされる環境系ビジネスへの批判が再び持ち出され、ファンの不信感を増幅させているようだ。

総じて、今回の沈黙は「単なる偶然ではなく、何かを隠しているのでは」という疑念を強くしている一方、「バルマーは意図的な違反をするタイプではない」とかばう声も根強い。ただし、NBAの透明性や公正さに対する不信が根底にあり、リーグが大物オーナーを守るのではないかという諦観が広がっているのも印象的だ。ファンの多くは「もし本当に潔白なら、黙っていないで説明すべきだ」と感じており、沈黙がかえって火に油を注いでいる形だ。