【NBA】キーガン・マレーとSACが5年1.4億ドルの大型延長に合意

マレーは2022年ドラフト全体4位指名でキングス入り。ルーキーイヤーにはオールルーキーチームに選出され、チームの長いプレーオフ不出場を終わらせる原動力となった。
以降は得点面の伸びがやや停滞する一方、守備面では著しい成長を遂げ、攻撃型のキングスに欠かせない二刀流プレイヤーとして定着している。

ESPN Researchによると、過去3シーズンで「3P500本・ブロック150本・スティール150本」を記録したのはマレーを含めリーグで3人のみ（他はアンソニー・エドワーズ〈MIN〉とデリック・ホワイト〈BOS〉）。
昨季は2025年のオールスター選手相手に1005回のハーフコート守備マッチアップを記録し、NBAで5番目に多かった。

2024-25シーズンは76試合に出場し、平均12.4得点・6.7リバウンド・1.4アシスト・出場34.3分をマーク。
デビューから3年間で246試合中233試合に出場し、そのうち先発落ちはわずか2試合と、抜群の耐久性も示している。

ただし今季はプレシーズン中に左親指の尺側側副靱帯を断裂して手術を受けたため、開幕から少なくとも10試合を欠場する見込み。
25歳のウイングは、復帰後に新契約初年度へ向けてさらなる飛躍を狙う。
 

ある声は「本人にとってはいい契約だと思うが、これでジェイレン・ジョンソンの5年1億5000万ドルの契約がさらにお得に見える」と指摘。マレーの金額が高めに感じるという意見は多く、「彼は過去2シーズンでやや停滞した印象がある。平均年俸2800万ドルはリスクがある」と慎重な見方もあった。

一方で「ディフェンス面では大きく成長した。トレイ・ヤングからヤニスまで幅広く守れる選手になった」と守備力を評価する声も多い。「彼の3ポイントは確かに落ちたが、オンボールとチームディフェンスはリーグ屈指」との意見もあり、攻撃面の不安を補う守備力を評価するファンも多かった。

比較として挙がったのは同世代のフォワードたちだ。「ジャバリ・スミス・ジュニアは5年1億2200万ドル。スタッツは似ていて彼の方が3歳若い」「ハーブ・ジョーンズは5年で約500万ドル安い契約だが、上り調子の選手だ」といった意見もあり、マレーが市場価値よりやや高い金額を得たという見方も多い。

「サクラメントはFAで大物を獲得できない。だから自前の若手をキープするしかない」という小市場チームとしての現実を指摘する声もあり、「他の選手に逃げられるよりは、主力を長期で確保した方がいい」と理解を示す意見もあった。

ただ、「マレーはもうピークに達しているように見える。これ以上の成長があるかは疑問」「28ミリオンは3&D（3ポイントとディフェンスが得意な選手）としては高い」とする厳しい見方も多く、「3ポイントを40％近くまで戻せないと契約に見合わない」という声もあった。

一方で「チームで唯一モダンなウイングタイプのスターターだし、守備力も申し分ない。彼を長期で確保したのは正しい」とポジティブな意見も根強い。「小市場チームが競争力を維持するためには、こうした中堅クラスの選手を囲うしかない」「FA市場よりもトレードが中心の今のNBAでは、トレードしやすい契約を結ぶのも戦略のうち」と、フロントの判断を肯定する声も見られた。

全体的には「やや高いが理解できる契約」という評価が多く、シュートの復調次第で評価が大きく変わる可能性がある。守備面では確かな実力を示しているだけに、攻撃の安定感を取り戻せるかが今後の焦点となりそうだ。