ニュース要約
・エバン・モーブリー(クリーブランド・キャバリアーズ)が今季の最優秀守備選手賞(Defensive Player of the Year:DPOY)を受賞した
・モーブリーは昨夏、ルーキー契約延長でマックス契約を結んでおり、来季から適用される予定だった
・DPOY受賞により「ローズルール(Rose Rule:成績優秀な若手選手が契約上昇できる規定)」が適用され、契約が年俸キャップ25%から30%に引き上げられる見込みとなった
・当初は5年2億2400万ドル(初年度3870万ドル)だったが、5年2億6900万ドル(初年度4640万ドル)に増額される可能性がある
・この昇給によりキャバリアーズは既に2つ目の贅沢税制限ライン(セカンドエプロン)を超えており、さらに1700万ドル超過することになる
・ESPNのBrian WindhorstはHoop Collective Podcastで「モーブリーへの契約は嬉しいが、このボーナスによって選手を失う可能性がある」とキャバリアーズ内部関係者が語ったと報じた
・キャバリアーズは今季、ローテーションの一員であるタイ・ジェロームが制限なしフリーエージェント(FA)となり、現在260万ドルの年俸から来季はフルミッドレベル(約1400万ドル)規模の契約提示が予想されている
・ジェロームをキープするには、マックス・ストゥルースやアイザック・オコロのような選手の放出や、デアンドレ・ハンターのような選手を絡めたトレードが必要になる可能性がある
・キャバリアーズがモーブリーに払う意志を見せている一方で、最新の労使協定(CBA)ではセカンドエプロンを超えた際に厳しいチームビルディング制限が課されるため、長期間滞留することは難しい
・キャバリアーズはすでに2026-27シーズンでもセカンドエプロン超過が見込まれており、スター選手を揃えるチームほど優秀なロールプレイヤーを維持するのが難しくなっているのが現状とされる
エバン・モーブリーが最優秀守備選手賞(DPOY)を獲得したことでサラリーが上昇する一方で、キャバリアーズのチーム編成に与える影響が注目されている。
「実はモーブリーはオールNBA2ndチーム入りしても30%のサラリーキャップ比率になる予定だった。DPOY受賞は象徴的な意味合いが強い。」と指摘する声があり、彼のシーズン成績を考えれば、受賞の有無にかかわらず昇給は確定的だったという見方が広がっている。一方で「モーブリーは現状、オールNBA投票で7位か8位あたりに位置しており、2ndチーム入りは堅そうだ」との分析もあった。
しかし「投票結果ではモーブリーは9位で、ケイド・カニングハムやジェイレン・ブランソンとの差もそれほど大きくない」と慎重な見方を示す意見もあり、まだ確定ではないという声もある。
キャバリアーズのサラリー状況に目を向けると、「既に主力選手たちを複数年契約で囲い込んでいて、今季はレバートとニアンをハンターとのトレードで放出したことで第1エプロン(ラグジュアリータックスの第一段階)は回避できた。だが来季からはセカンドエプロン(制限がさらに厳しい段階)に突入する」と説明する声があった。
さらに「ジェロームの去就がカギになる」という意見もあり、「もしジェロームとメリルを失っても、ハンター、ウェイド、オコロが控えにいるからベンチ層は悪くない」と楽観的な声も聞かれた。「あれだけのベンチ層が羨ましい」と他チームのファンから嫉妬するコメントもあった。
ハンター獲得の効果についても、「契約を二つから一つにまとめ、今年の第1エプロン回避とリピータータックス(繰り返し課税)を防いだのが大きい」と評価する声があった。キャバリアーズが今後セカンドエプロンに突入することは避けられないにしても、今季だけは重課税を回避できたことは大きいとされている。
一方で、「MVPやオールNBAの投票が選手の収入を大幅に左右する現在の制度はおかしい。NFLではMVP投票が選手の年俸に直結しない。」と、メディアの投票に選手の収入が依存する仕組み自体に疑問を呈する声もあった。
また、「3rdチーム入りだと27.5%しか上がらなかったはず」とする指摘があり、「タイリース・ハリバートンは3rdチームでも30%になったが、それは契約条件次第」といった事情も共有されている。
セカンドエプロンの影響については、「小市場チーム(デンバー、ミネソタ、クリーブランドなど)こそ大きな打撃を受けている」との声が目立った。「大型市場(ニューヨーク、ロサンゼルス)を抑制する目的だったのに、小さな市場のチームばかり苦しんでいる」という不満が噴出している。
「ティンバーウルブズはゴベアトレードとタウンズ延長契約を締結したタイミングで新CBA(労使協定)が決まったから、特に運が悪かった」という意見もあり、「逆にフェニックス・サンズが新CBAを承知の上でブラッドリー・ビールをトレードしたのは最悪の判断だった」と非難する声もあった。
セカンドエプロンによるチーム構成への影響を指摘する声も多く、「優勝を狙えるコアを維持できたはずのチームが、急に選手層を削らざるを得なくなった」という嘆きも聞かれた。「これからオクラホマシティ・サンダーも同じ道を辿る」と警鐘を鳴らす意見もあった。
また、「優勝チームが連覇するのを防ぐためにセカンドエプロンを作ったのでは」という指摘もあり、「実際に複数年同じコアを維持するのが不可能になってきている」との分析もあった。
さらに、「モーブリーがもしロケッツに指名されていたらどうなっていたか」という話題も出た。「モーブリー側がケビン・ポーターJr.の素行問題を理由にロケッツでのワークアウト(事前練習)を拒否した」という裏話も紹介され、現在の展開に至った経緯が掘り下げられていた。
一方で「キャバリアーズは中堅市場だが、レブロン・ジェームズ時代からずっとスター選手に恵まれてきた。収益もリーグトップクラスだ。」という現状認識もあり、単純に「小市場の苦労話」として片付けるべきではないという意見もあった。
最後に、「セカンドエプロンは、本来は小市場チームがスター選手を維持しやすくするための制度であるべきだった。現状では逆に、ホームグロウン(自前育成)の選手たちを維持することが難しくなっている。」と制度設計への批判も多く寄せられていた。
このように、エバン・モーブリーの昇給が引き金となり、現行CBAの問題点とチーム編成への悪影響を指摘する声が各地から上がっている。
コメント
良い選手を複数抱える方がより難しくなってて、しっかりCBA改善してるじゃん
金満球団が王朝築けないのは良いが中小規模の球団が契約をやりくりして主力を数年キープしつつ数年かけて優勝を狙う事もできなくなった。ルーキー契約が終わった瞬間から選手を取捨選択しなくてはいけない。これを良しとするか悪ととるか別れてしまうのもわかる
金払う覚悟がないと維持できない戦力になってしまったもんな
今季優勝しないと
タイトルをとらない程度の活躍を願うようになるクソ制度
アメリカっぽくない規制だなとは前々から思ってた
今のサラリー制度は王朝阻止には効果的だけど、生え抜きスター残すのには逆効果だし、戦力均衡にもそんなに効いてないよな
スター確保がドラフトでしか難しい小規模マーケットが損してる
自前でスター2,3枚育ててもキープ出来ないうえ
キャップが空いたころにはFAでのスター獲得はできない
LAやBOSなどはそれが許されてる
セカンドエプロンのおかげで中堅選手のサラリーはかなり下げ相場になってるよな
こんなんだったらドレイに取らせときゃよかったと思ったけどウェンビー健康だと取れないから今年しかなかったのか…
6
GSW以降連覇がないんだから戦力均衡には効いてるんじゃないの
というか、従来の制度だと効果がまだ少ないとリーグが考えたから、より厳格化された
そのお陰で、めちゃくちゃなサラリーを支払ってプチ王朝モードに入ったボストンはオーナーがチームを売却せざるをえなくなって、チームもおそらく解体に向かう見込み
2019年以降は毎年違うチームが優勝してるから制度は一応は機能してるんじゃないの
今の制度が良いのかはわからんけどデンバーやミルウォーキーみたいな田舎のチームでも優勝のチャンスがあるってのは良いことだと思うよ
強豪が何十年も固定されてる封建的な欧州サッカーとか超つまらんし(それ以外は中東マネー注入という奇跡を祈るしかないという地獄)
生え抜きor移籍後◯年経ったらって条件付けてボーナスやSMAX分はキャップに入れずにMAX分でカウントする(トレード後はカウント)とかしないと中小チームにとってキツくね?