【NBA】キャム・トーマスが1年600万ドルでBKNに残留

トーマスは今オフ残っていた制限付きフリーエージェントの中で、最初に契約が決まった選手となった。他にはジョシュ・ギディー（シカゴ・ブルズ）、ジョナサン・クミンガ（ゴールデンステイト・ウォリアーズ）、クエンティン・グライムズ（フィラデルフィア・セブンティシクサーズ）が残っている。

トーマスは昨季25試合に出場し、平均24得点、3.8アシスト、3.3リバウンドを記録している。
 

ある声は「トーマスとマイケル・ポーターJr.がコート上でどちらがシュートを打つかを巡って殴り合いになりそうだ」と冗談めかしつつも、2人のボール要求が強いスタイルに不安を示した。一方で「ジョーダン・プールと組ませれば史上最高に笑えるビッグ3になる」と、チームを皮肉交じりに「ブルックリン・バケッツ」と呼ぶ声もあった。シュートファーストの選手が集まった構成を、ある意味エンタメとして楽しむという視点だ。

契約を選んだトーマス本人の動きについては「自分を信じて賭けに出た」と前向きに捉える意見もあれば、「怪我をするリスクもあるし、効率や守備を改善しなければ評価は伸びない」と冷静に分析する声もある。「24得点3アシスト4リバウンドのシーズンを再現するよりも、効率的に18得点4リバウンド5アシストを残す方が来夏の契約で有利だ」という現実的な予想もあった。

一方でフロントオフィスの対応に疑問を呈する意見も目立つ。「ネッツは彼を引き留めたくないのにオファーを出した」「出場時間を減らされ、価値を下げられるかもしれない」とチームの思惑を勘ぐる声や、「タンキングを狙うなら彼はちょうどいい司令官になる」と皮肉を言う声もあった。しかし「エンタメ性のある選手は必要だし、23歳という若さを考えれば1年安く使って将来に望みをつなぐべき」との意見もあり、彼の存在価値を肯定する声も少なくなかった。

また、ネッツが新人ガードを4人も獲得したことも議論の的になった。「新人を優先して出すべきだ」「2人はGリーグ行きだろうし、トーマスには十分時間がある」と意見が割れ、「スタートで起用されなければチームバランスが崩れる」という指摘もあった。さらに「効率を改善し守備に成長を見せれば高額契約も狙えるが、今のままでは市場価値が限られる」との冷静な見立てもあった。

過去の事例を引き合いに出す人もいて、「アンダーソン・バレジャオも一度は険悪になりながら再契約した。トーマスも同じように将来的には残留の可能性がある」と、時間が解決する場合もあるとの意見があった。逆に「フロントが選手の価値を下げるようなことをすればFAが敬遠する。悪影響しかない」と危惧する声もあった。

最後に、「新しいCBA（労使協定）の影響で中堅選手が損をする環境になっている。ジョシュ・ギディーやジョナサン・クミンガも同じようにクオリファイングオファーを受け入れる可能性がある」という広い視点での分析も見られた。トーマスの選択は個人の賭けであると同時に、リーグ全体の構造変化を象徴する事例だと捉える声もあった。

このニュースに対する反応を総じてみると、トーマスの賭けに対して期待と懸念が入り混じり、チーム事情やリーグの制度的背景までを絡めた幅広い議論が展開されている。